朝が来る 一度は子どもを持つことを諦めた栗原清和 と佐都子の夫婦は「特別養子縁組」という制度を 知り、男の子を迎え入れる。 それから6年、夫婦は朝斗と名付けた息子の 成長を見守る幸せな日々を送っていた。ところが 突然、朝斗の産みの母親“片倉ひかり”を名乗る 女性から、「子どもを返してほしいんです。それが 駄目ならお金をください」という電話がかかってくる。 当時14歳だったひかりとは一度だけ会ったが、 生まれた子どもへの手紙を佐都子に託す、心優し い少女だった。渦巻く疑問の中、訪ねて来た若い 女には、あの日のひかりの面影は微塵もなかった …。 特別養子縁組によって結ばれた、佐都子・清和 の夫婦(育ての母)と、ひかり(産みの母)。両者の 姿を通し、本作は“家族の形”を改めて、問いかけ るヒューマンドラマ。 劇映画 139分 |
福田村事件 「A」「A2」「i 新聞記者ドキュメント」など、 数々の社会派ドキュメンタリー作品を 手がけてきた森達也が自身初の劇映画 作品として、関東大震災直後の混乱の 中で実際に起こった虐殺事件・福田村 事件を題材にメガホンを取ったドラマ。 1923年春、朝鮮で日本軍による虐殺 事件を目撃した澤田智一は教師をして いた日本統治下の京城(現ソウル)を 離れ、妻の静子と共に故郷の福田村に 帰ってくる。その同じころ、薬売りの 行商団一行が関東地方を目指して 香川・讃岐を出発する。9月1日に関東 地方を襲った大地震、多くの人々は なす術もなく、流言飛語が飛び交う中で、 大混乱に陥る。そして運命の9月6日、 行商団の15名は次なる行商の地に向 かうために利根川の渡し場に向かう。 支配人と渡し守の小さな口論に端を発 した行き違いが、興奮した村民の集団 心理に火をつけ、阿鼻叫喚のなかで、 後に歴史に葬られる大虐殺を引き起こ してしまう。 劇映画 137分 |
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まっ白の闇 俳優の内谷正文が自身の薬物依存症の 体験をもとに2005年より上演を続けている 一人体験劇を自身の初監督作品として映画 化。 兄(昌)の影響から興味半分でマリファナに 手を出してしまった弟(俊)は、大麻所持の 現行犯により捕まってしまう。留置場でキンタ という男と知り合った俊は、あるきっかけから 覚せい剤にまでおぼれていき、徐々に身を 滅ぼしていく。弟を薬物の世界に引き込んで しまったことを後悔する昌は俊を薬物から救う ために必死に動き、苦悩するが、状況は悪化 していくだけだった。 劇映画 115分 |
しゃぼん玉 親に見捨てられ、通り魔や強盗 傷害を繰り返す無軌道な若者が、 逃亡途中に老婆・スマ(市原悦子)を 助けたことがきっかけで、彼女の家に 居座ってしまう。初めは金を盗んで逃 げるつもりだったが、スマをはじめ村の 人々とのふれあいによって人間性を 取り戻していく。そんな中、ある女性との 出会いで、自分が犯してきた罪の重さを 自覚する。そして、人生をやり直すことを 決意する。 劇映画 108分 |
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万引き家族 「誰も知らない」「そして父になる」の 是枝裕和監督が、家族ぐるみで軽犯罪を 重ねる一家の姿を通して、人と人とのつな がりを描いたヒューマンドラマ。2018年・ 第71回カンヌ国際映画祭・最高賞のパル ムドールをはじめ数々の映画賞を受賞。 高層マンションの谷間にポツンと取り残 された今にも壊れそうな平屋に、柴田治と 信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜 紀の4人が転がり込む。彼らの目当ては、 この家の持ち主である祖母の初枝の年金 だ。足りない生活費は、万引きで賄ってい た。社会の底辺にいるような一家だったが、 なぜかいつも笑いが絶えず、仲よく暮らし ていた。そんな冬のある日、近隣の団地の 廊下で震えていた幼いゆりを見かねた治が 家に連れ帰る。信代は娘として育てること にする。だが、ある事件をきっかけに家族 はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱え る秘密や切なる願いが次々と明らかになっ ていく…。 劇映画 120分 |
グリーンブック 人種差別が色濃く残る1960年代の アメリカ南部を舞台に、粗野で無教養 なイタリア系用心棒と、インテリな天才 黒人ピアニストという何もかも正反対な 二人が、黒人用旅行ガイド 〈グリーンブック〉を頼りに、コンサート ツアーへ旅立った。2人が旅を続ける なかで友情を深めていく姿を、実話を もとに描き、第91回アカデミー作品賞を 受賞した感動作 劇映画 130分 |
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wonder ワンダー 君は太陽 ごく普通の10歳の少年オギーは、生まれ もった疾病で、人とは違う顔をもっていた。 幼い頃からずっと母イザベルと自宅学習を してきた彼は、小学5年生になって初めて学 校へ通うことになる。いじめや裏切りなどの 困難と会い、幾度もくじけそうになりながら、 家族の愛を勇気に変えて立ち向かうオギー。 やがて、彼の行動によって同級生たちは少 しずつ変わっていく。オギーだけではなく、周 りの友達、姉、姉の親友たちの事情などの 描きながらハッピーエンドへとつなげていく 感動作。 劇映画 113分 |
カランコエの花 「LGBT」が抱える問題を、 当事者ではなく周囲の人々の目線 から描き、2017年・第26回レインボ ー・リール東京(東京国際レズビア ン&ゲイ映画祭)のコンペティション でグランプリを受賞した短編作品。 とある高校2年生のクラスで、ある 日唐突に「LGBTについて」の授業が 行われたことをきっかけに、クラス内 にLGBT当事者がいるのではないか という噂が広まっていく。思春期なら ではの心の葛藤を抱えた生徒たち は、それぞれに行動を起こすが……。 劇映画 39分 |
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彼らが本気で 編むときは、 「かもめ食堂」「めがね」の荻上直子監督が5年 ぶりにメガホンをとり、トランスジェンダーのリンコと 育児放棄された少女トモ、リンコの恋人でトモの 叔父のマキオが織り成す奇妙な共同生活を描いた人間ドラマ。 母親が家を出てしまい置き去りにされた11歳の トモが、おじのマキオの家を訪ねると、彼は恋人 リンコと生活していた。トランスジェンダーのリンコは 、トモにおいしい手料理をふるまい優しく接する。 母以上に自分に愛情を注ぎ、家庭の温もりを与え てくれるリンコに困惑するトモだったが……。 劇映画 127分 |
女になる 性同一性障害から性別適合 手術を受ける1人の大学生の 姿を追ったドキュメンタリー。 子どもの頃から女性になるこ とを夢見ていた未悠。高校の時 に家族へカミングアウトし、大学 に入学し女装もはじめた未悠は、 女性として社会に出るために大 学3回生の春休みに念願の性別 適合手術を受けることとなった。 家族、友人、大学の教員、医師、 そして恋人、未悠と未悠をとりま く人々の半年間を軽やかに記録 した。監督は「徘徊」の田中幸夫 。 ドキュメンタリー映画 74分 |
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あ ん 「萌の朱雀」「殯の森」で国際賞受賞の河瀬直美 が、ドリアン助川の人はなぜ生きるのかという 根源的な問いに迫った同名小説を映画化。 縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として 単調な日々をこなしていた千太郎。そのお店の 常連客である中学生のワカナ。ある日、求人募集 の張り紙を見た老女・徳江がやってくる。彼女の 勢いにのまれどら焼きの粒あん作りを任せたところ 、あんの味が評判となりあっという間に店は大繁盛しかし、かつて徳江がハンセン病患者だったことが 広まり、客が一気に離れていった。この状況に 徳江は店を去り、千太郎やワカナの前から消えて しまう。それぞれの思いを胸に、二人は徳江を 探す……。 劇映画 113分 |
君はいい子 まじめだが優柔不断で、問題に 真っ正面から向き合えず肝心なところで 一歩を踏み出すことができない新米の 小学校教師・岡野。近所のママ友たちと の表面的な付き合いの陰で自分の娘に 手をあげ、自身も親に暴力を振るわれて いた過去をもつ雅美。他人と会話を かわすのは、登下校の途中で挨拶を してくれる名前も知らない小学生のみ、 最近感じはじめた認知症の兆しに おびえる独居老人・あきこ。 とあるひと町に暮らし、さまざまな局面 で交差しながら生きているおとなと子ども たち。悩みや問題を抱えて生きる彼らが 、人と人とのつながりに光を見いだし、 小さな一歩を踏み出すさまを、『そこのみ にて光輝く』の呉美保監督が、真摯に そして丁寧に映し出す。 劇映画 121分 |
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新・あつい壁 ハンセン病への差別を長年にわたって撮り続けて きた中山節夫監督が描く。 1951年熊本のある村で起きた実在の事件を モチーフにしている。殺人事件で逮捕された 元患者が無実を叫びながら死刑になった事件を 現代の若者(ルポライター)が、恵楓園を訪ね、 入所者(元患者)からの取材を重ね、事件の真相に 迫っていく物語。2003年のホテル宿泊拒否事件も まじえながら今もなおつづく差別、偏見を描く。 ライ予防法廃止10周年 ハンセン病国賠訴勝訴 5周年記念作品 劇映画 111分 |
約 束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯 1961年(昭和36年)に三重県名張市で 起こった「名張毒ぶどう酒事件」の犯人と して投獄され、無実を訴え続けている 奥西勝死刑囚の半生を描いたドラマ。 昭和36年、三重県名張市の寒村で、 ぶどう酒を飲んだ女性15人が倒れ、 そのうち5人が死亡する事件が発生。 村で農業を営む奥西勝も妻が犠牲に なるが、警察は「妻と三角関係にあった 女性をまとめて毒殺する計画だった」と して奥西を逮捕する。奥西は一度は 犯行を自白するものの「警察に自白を 強要された」と主張して一審で無罪判決。 しかし、二審で死刑判決となり、昭和47年 に最高裁で死刑が確定。戦後唯一の 無罪からの逆転死刑判決となる。 いつ訪れるか分らない刑執行におびえ、 事件から50年以上にわたり再審請求を 繰り返している奥西の孤独や恐怖、 無罪を信じ支援する人々の姿を描く。 主人公の奥西役に仲代達矢、息子の 無罪を信じ続ける母タツノ役に樹木希林。 劇映画 120分 |
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クロッシング 「火山高」「彼岸島」のキム・テギュン監督が、 北朝鮮から亡命した人々への取材を基に、 北朝鮮の現実に真正面から切り込んだ力作。 北朝鮮の炭鉱町に住む元サッカー選手のヨンス は、妻ヨンハと11歳の息子ジュニとともに、貧しい ながらも幸せな日々を送っていた。しかし、ヨンハが 肺結核に倒れ、ヨンスは治療薬を手に入れるため 中国へ向かう。決死の覚悟で国境を越えたヨンスは 、必死に働いて薬を手に入れようとするが、 北朝鮮では夫の帰りを待ちながらヨンスが静かに 息を引き取る。孤児となってしまったジュニは、 父との再会を信じて国境を目指すが…。 劇映画 107分 |
手 紙 弟を大学にやる学費ほしさに盗みに 入った家で誤って人を殺してしまった兄。 人殺しの弟というレッテルによって 大学進学も、お笑い芸人になる夢も、 最愛の女性との結婚もあきらめた弟。 「罪をおかすとはどういうことか、 その罪をつぐなうとは」 「差別のない国を探すんじゃない、 君はここでひとつづつ人とのつながりを 築いて、ここで生きていくんだ」 人権問題を扱った秀作。 劇映画 121分 |
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チルソクの夏 原作 佐々部清 1977年7月7日、下関と釜山の間で行われた 親善陸上大会で出会った日本の少女と韓国の 男の子。「来年の夏、この大会で再会しよう」。 携帯もメールもない時代、日本と韓国が今ほど 親しくなかった時代。少女とその親友たちが この恋を実らせたいと奔走する。 劇映画 114分 |
ハードル 原作 青木和雄 いじめとそれに立ち向かっていく 子どもたちの姿を描く。 自分の前に立ちはだかる心の ハードル(壁)を乗りこえて、自分の信念で 行動する勇気を持ってほしいという、 願いから製作されました。 長編アニメーション映画 90分 |
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風の舞 闇を拓く光の詩 監督 宮崎信恵 瀬戸内海の小さな離島にあるめ国立療養所 大島青松園。元ハンセン病の患者さん達が暮らし ています。1996年、「ライ予防法」は廃止されました が、ここ大島青松園でも、今なお、多くの元患者の みなさんが様々な後遺症に苦しみながら生活して います。映画は、療養所の中から生まれた塔 和子 さんの詩を通してハンセン病強制隔離政策の 歴史と今を検証し、その中から、ハンセン病に 対する社会の偏見・差別がなくなること願って 製作されました。 |
住井すゑ 百歳の人間宣言 大河小説「橋のない川」を綴り、 人類愛と平等を訴えた住井すゑさんの 一生を、交流のあった人々の証言と 講演会での記録映像で語る、21世紀に 残した貴重なメッセージ。 |
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5等になりたい 原作 岸川悦子 声の出演 野口五郎 足が不自由なためにイジメられる律子。 運動会はいつもビリだけどいつか5等になって、 うれしい涙をいっぱい流したい‥。がんばる律子の 姿にまわりの子どもたちも変っていく感動作。 |
日本の黒い夏 [冤罪] 監督 熊井啓 出演 中井貴一・寺尾聡 「海と毒薬」「帝銀事件・死刑囚」など 社会派ドラマを描き続ける熊井啓監督 作品。いまだ記憶に新しい松本サリン 事件で、警察、マスコミ報道によって 犯人へと仕立て上げられた冤罪を描く。 |
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GO 監督 金城一紀 出演 窪塚洋介・柴咲コウ 元ボクサーの父と明るいマイペースな 母を持つ杉原は、日本の普通高校に通う 在日韓国人。平日は校内の挑戦者と 戦い、休日は親友と本や音楽について 語る日々。そんなある日、不思議な 少女と出会い、突然の恋に落ちる。 家族、友人、恋人、国籍、差別、自由っ て? 全ての人への普遍的な問いかけを 、スピード感あふれる物語で綴った快作。 |
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